私はアパートに住んでいるのですが、あるときトイレから水漏れの音が聞こえるようになりました。
最初の内は「たまたまなのかな」と、あまり深刻にはとらえていませんでした。
しかし、いつまで経ってもおさまる様子はなく、それどころか徐々に水漏れの音がはっきりと耳に聞こえるようになりました。
アパートに住み始めてから5年以上経っていたのですが、こんな経験はそれまでありませんでした。
どう対処すれば良いのか迷ったのですが、とりあえずトイレを点検してみようと思いました。
ただ、タンクの上蓋を開けて中をじっくり見てみたのですが、どこに異常があるのかよくわかりませんでした。そこで、自分なりに水洗のシステムをネットで調べ、いろいろといじってみることにしました。
水漏れの原因が分かり業者へ頼むことに
いろいろといじっているうちに便器の構造が段々とわかってきたのですが、そこから試行錯誤を繰り返しても水漏れの原因はわかりませんでした。最終的にはトイレを利用する度に水の流れを調節するネジを開けたり閉めたりするハメになり、日常生活の中で相当な面倒くささを感じるようになりました。
自分なりに努力はしてみたものの水漏れの原因を結局はつかめなかったので、これはもうお手上げだと観念しました。そして、アパートの大家さんにこれまでの事情を説明し、プロの業者に訪問対応してもらうことになりました。
訪問対応でやってきたのは、作業服を着た年配の男性作業員でした。
便器の水漏れについて改めて状況を説明したところ、作業員の方は「便器をチェックさせてもらえますね」と言いチェックし始めたのですが、チェックが終わった後何とも言えない渋い顔をしていました。
プロの業者が来てくれたのですからすぐに原因を特定して修理してくれるだろうと楽観視していたのですが、どうもそう簡単に事が進まないような雰囲気を感じ取りました。
作業員の方は何度も流して状態をチェックしていたので「どうですか」と声をかけました。
すると作業員の方は「便器のタイプがだいぶ古いんですよねえ。
劣化している箇所の代替品が用意できるかどうかわからないなあ」と言い、携帯電話で電話をしました。どうやら代替品について会社に確認しているようでした。
それを聞いて、とても不安になりました。電話が終わると作業員の方は「今日中に修理するのは難しいので、また後日連絡します」ということでひとまずアパートを後にしました。
それから1週間が経ち、業者からやっと連絡が入りました。
それは「代替品は用意できないので、他の使っていない部屋のタンクとまるごと取り換えることにします」というものでした。アパートには入居していない部屋がいくつかあり、大家さんと連絡を取った結果そう決まったようでした。
部品がもうないことにショックを受けたのですが、とりあえず対処してもらえるというならそれに従うより他ありません。
再度約束を合わせて同じ作業員の方に来てもらい、タンクを取り換えるという大がかりな作業をしてもらうことになりました。
素人なので見ていることしかできませんが、作業員の方は想像よりもずっと手際良く作業をされていました。それほどベテランで経験豊富な作業員の方でも記憶にないような古い便器を使っていたというのは、なかなか珍しいことだと痛感しました。1時間ぐらいかかってやっとすべての作業が終わりました。
タンクの交換が済み、試しにトイレを流してみました。
水漏れがしていたときはトイレを流した後いつもポタポタしていたのですが、交換してからはもうそうなりませんでした。タンクを丸ごと換えたのですから当たり前のことですが、通常通り使えるとわかったのでホッとしました。
今回の水漏れについてさらに詳しく調べてみたのですが、原因はフロートバブルの劣化でした。
フロートバブルが劣化するとタンク内に溜まった水をとどめておくことができず、隙間から水がわずかに漏れ出てしまいます。
そのせいでポタポタと音が聞こえていたのでした。
本来ならそのフロートバブルを新しい物に交換すればそれで良いはずなのですが、古い便器なので合うフロートバブルがみつからなかったということです。
他のフロートバブルで試してみることもできたようですが、それだとどうしても時間がかかってしまいます。
業者に頼んで正解でした
今回のようにタンクごと交換してしまったほうが早いですし、それで大家さんも納得しているなら問題は何もないです。水漏れしていることに気付いてから1か月以上も要したわけですが、ひとまず正常の状態に戻ったので安堵しました。
こうしたトラブルでも起こらなければトイレについて真剣に考えることもないですし、とても良い経験になりました。
水漏れや水のつまりはトイレに限らず生活していれば直面することのあるトラブルですので、万が一また何かあったらこの経験を活かして対処していきたいです。
不運なトラブルにみまわれてしまったのは事実ですが、新しいことがいろいろわかったので無駄な経験ではありませんでした。